


平成17年07月12日付け毎日新聞夕刊記事によると、兵庫県住宅供給公社による県営住宅駐車場の管理運営がはじまったのは昭和63年だが、ST団地の駐車場開設は平成07年である。
Nが平成16年10月に公社神戸事務所で「委託事務費決算報告書」が提出されてこなかった理由をたずねたら「公社側の事務処理が煩雑になるため」という返事がかえってきた。
自治会側は、ST団地の場合で言えば開設当初から委託事務費と自治会費は銀行口座も会計も別々で独立していたのである。「決算報告書」の提出義務を考えると当然の措置で委託事務費決算報告書は毎期作成されていて提出を妨げるものは何もなかった。

この決算報告書不提出の問題を同年11月、兵庫県住宅供給公社は「市民オンブズマン兵庫」から指摘を受けた。そして一ヵ月の熟慮(?)を経て、平成16年度分から全県住自治会に提出させることを決定したのである。
契約書に明記されたことを実施するのに一ヵ月の熟慮を要するのも不思議だが、その後のST団地自治会への対応と措置はさらに摩訶不思議である。
すでに述べたようにST団地自治会では、平成16年度において某役員が委託事務費を独断で不当に流用した事件があった。この不始末を隠ぺいするために画策された委託事務費と自治会費との合体会計(どんぶり勘定)案を兵庫県住宅供給公社神戸事務所は鵜呑(うの)みにして了承したのである。
おかげでST団地自治会の会計は平成17年度からいわゆる「どんぶり勘定」に身を持ちくづすことになった。
その「どんぶり勘定」にもとづく委託事務費の決算報告書について、奇妙なことに自治会側から平成17年度分の正式な報告書が提出されていないとして、公社神戸事務所がメモ(?)にもとづいて作成したらしいST団地自治会の無署名の報告書がある。
百聞は一見にしかず、だ。

つぎはST団地自治会の平成18年度分「県営住宅駐車場管理委託費報告書」(決算の二字脱落に注意)である。
平成17年度分では委託事務費は助成金に改ざんされ、その大半が支出欄に移されて「自治会へ繰入」れられている。
この「自治会へ繰入」がまやかしである。自治会側にとって費用科目でない委託事務費をそっくりそのまま費用(支出)として計上できるわけがない。
これは決算処理でもなんでもない、収入を支出欄へただ単に牽強付会(むりやり)に移動しただけの話である。
一般家庭の家計簿でも収入欄に夫の給料、支出欄にもそのまま夫の給料と記載したのでは意味をなさない。どこかの商店や企業が売り上げをそのまま費用として計上すれば税務署は虚偽申告と見なし脱税として摘発するだろう。
決算報告書は収入が支出へ変わるプロセスの記録である。当該決算報告書には公金の支出目的に沿って適切な処理がなされているかどうか、その支出明細をチェックする役目が委(ゆだ)ねられているはずである。その肝心の支出明細を隠ぺいする意図があからさまなこれらの「報告書」は決算の名を騙(かた)る「収支ねつ造書」にすぎない。
さらに奇怪なことは上記平成17年度報告書の「収入の部」の委託事務費が「助成金」に化けていることである。助成金とは出すほうから言えば「タダでくれてやるカネ」、受け取る側にとっては「恵んでもらうカネ」だ。
さきの毎日新聞記事におなじ発言があった。公社神戸事務所で作成された上記報告書が、発言した公社幹部の意を受けたものなら委託事務費の対価属性を隠ぺいした公金流用の意図は公社ぐるみの画策ということになる。
平成18年度分も同様。まるごと「自治会費へ移管」したということは、その全額を使途不明金として処理したことにひとしい。
委託事務費と自治会費は性質のちがうカネである。前者はいわゆる県の歳入歳出に属する公金であるのにたいして後者は一任意団体の運営費である。この報告書では県の公金が自治会費へ丸投げされアッケラカンと公私混同をむき出しにしている。
平成17年度の委託事務費決算報告書ならびに自治会決算報告書は端(はな)から決算報告書の体(てい)をなしていないが、もっと直截(ちょくせつ)な瑕疵(かし)が自治会決算報告書自体にある。

ST団地自治会の自治会会則第9条4項に「会計監査は、前年度の会計が行なう。」と明記されている。にもかかわらず平成17年度の決算報告書では前年度会計(責任者)ではない(例の役員某とじっ懇の)Kが会計監査役に扮していることだ。その上で
県営ST住宅連合自治会の会計に関して、
帳簿など関係書類について、詳細に審査した結果
厳正、的確に処理されている事を認めます。
と不正な”どんぶり勘定”をおためごかしで承認しているのである。
こんな決算報告書が通用すれば制度としての会計システムは崩壊してしまう。なんの役にも立たない無用の長物である。

水は加熱すると湯になって蒸発するのである。しかし熱して沸かす前に「水のまま消えた」ことにしたのがこれらの報告書だ。
このことについては兵庫県住宅供給公社への6通の手紙(質問書)で度々指摘したとおりである。
平成17年11月にNが公社代表らと面談したときも、こうなることがわかっていたのでその非を指摘したら「自治会費と合体しても(委託事務費の)決算報告書はちゃんと作成できると思いますよ」と無責任な放言がH職員からかえってきた。
白味噌を赤味噌のなかでかきまぜておいて「あとで白味噌だけちゃんと取りだ出せますよ」とその場しのぎの詐欺的詭弁を弄してもだれも信用してはくれないのである。
ところで例の役員某はNから委託事務費は委託業務の遂行メンバーへの対価だと言われ、この非難を無効にしようとしぼった知恵がカークラブの解消だ。公社職員を誑(たら)しこみ駐車場担当者をひとりだけにしてしまう策略をまんまと実現したというわけである。
カークラブを解消すれば夜間の巡回当番も不可能となって対価云々の議論がウヤムヤになると思案したらしい。
従来のように各棟にカークラブの責任者が存在するのと16棟全体でたったひとりの担当者しかいないのとでは駐車場を利用する自治会員にとってどっちが便利か、あらためて問うまでもない。
駐車場利用者の不便を解消するためにカークラブが存在し委託事務費はそのための費用なのである。
こうして役員某らは委託事務費と自治会費のどんぶり勘定を正当化する言い訳をでっち上げたつもりになり、兵庫県住宅供給公社は自治会の自治能力の発動とこれを持ち上げて両者の奇妙な合従連衡(がっしょうれんこう)がはじまったのである。
役員某や公社の代表らがこれで委託業務遂行の対価の対象が消滅したと考えたとしたら噴飯ものである。
くどくどしい話を避けるために一例をあげれば、委託業務の3項に「駐車場の清掃」がある。実態は自治会の清掃日に、各棟の自治会員が全員で駐車場の側溝の清掃も合わせてやっているが、これは契約書にしたがえばカークラブの担当者が実行すべき事項である。
こうしたあいまいな現状は、発足当初から委託業務の遂行をボランティアと吹聴する役員某らが実行メンバーの自覚を鈍らせてきた結果である。
二百区画をこえる駐車場の清掃を側溝も含めて行なえば一般的な相場でいかほどの費用がかかるか、どれくらいの時間を要するかは常識で考えればおよその見当はだれにでもつく。
例の役員某と公社代表らは沼にすむドロ亀がドロをかきまわして姿をくらますように問題の本質をはぐらかしているが、ここまでやればすでにりっぱな陰謀である。
