世直しネット白川台2006

不正社会の縮図

 つぎは県議会控え室で兵庫県住宅供給公社代表らの残したコメントのひとつである。 
 非常識なコメントの背景として
 以上三点が考えられる。「契約書」の恣意的解釈はこれらがマイナスの相乗効果となった常態化したものだ。
 公社代表らの第4条解釈が公序良俗に反したものだということははっきりしている。
 委託事務費が間接経費(電話代や交通費など)に矮小化されて「残高」が生み出されたのである。ボタンの掛けちがいが錯誤の再生産となって矛盾撞着の屋上屋(おくじょうおく)が構築されることになった。
 冒頭の「自治会が委託業務をよりリッパに遂行するために委託事務費云々」もその再生産された錯誤のひとつだ。
 公社から支払われる委託事務費のうち、実際に使われる通信費などの間接経費はおよそ10パーセント程度にすぎない。必要な経費の何倍もの委託事務費が(なぜか)支払われている。
 この「なぜか」を(なぜか)代表らは疑問に思わなかった、というのも不思議な話である。ここから委託事務費が「助成金の意味合いもある。」という無責任な発言が飛び出してくるのである。
   ←毎日新聞夕刊
 必要経費の何倍もの委託事務費が自治会側に渡っている。その「残高」を駐車場関連の工事費用に流用してなにが悪い、と代表らは思ったかどうかわからないが冒頭の発言になった。論理のおもむくところ「委託業務の遂行者に委託事務費の受領資格はない」という詭弁にたどりつくのである。
 普通の常識の持ち主なら直感的におかしいと思うはずである。
 意味もなく必要経費の何倍もの費用を払うような委託業務の委任者がこの世知ガライ世間にあるはずがない。
 兵庫県住宅供給公社が県営住宅団地自治会と「駐車場管理委託契約」を締結した理由は県下 180団地に職員を常駐させることなどできない相談だからである。そんなことをすれば現在、公社が各自治会に支払っている委託事務費(年間約4千万円=推定)の何倍もの費用が必要になる。
 ST団地を例にとれば、月額4万円ほどで16棟を擁する団地内の駐車場管理(委託業務)が遂行されているが、この程度の費用で常駐職員を置くことなど不可能なことだ。
 異見異論があれば現行の契約書をいったん白紙にもどして、雑費に類する間接経費だけを支払うという条件で「駐車場管理委託契約書」が締結できるかどうか試して見ることである。そんな契約を結びたいと考える奇特なひとも団体も公社代表らの頭の中以外に存在するはずがない。

 非常識な錯誤を根拠にした兵庫県住宅供給公社の代表らは発言するたびに矛盾撞着を露呈する。
 県議会控え室における面談の際に約束した法的根拠の文書回答をホゴにした公社代表から、百日以上を経て一通の手紙がNに届いた。
 
 代表らが約束した法的根拠などどこにも見当たらない。面談時の放言がそのまま順番に並んでいるだけである。
 この手紙の「自治会による黄線を引く行為」とは、ST団地で役員某が強行した例の委託事務費の独断流用のことである。これは委託事務費の流用を委託業務(という行為)にすりかえた詭弁だ。自治会側(役員某)は費用を流用しただけでなにひとつ契約上の行為は行なっていない
 自治会が受託した委託業務は第3条のとおり、その内容はすべて労務提供によって遂行されることになっている。この点についての疑問の余地はない。
 この駐車場管理委託契約の内容は委任事務である。委任事務で受任者側が「費用提供」を求められる理由はない。民法(第十節 委任)を見れば明らかである。
 上記の手紙ではST団地側の費用負担を「委託契約書第3条第4項駐車場運営に必要な事項」としている。
 しかし、民法第 650条では「受任者は、委任事務を処理するのに必要と認められる費用を支出したときは、委任者に対し、其の費用及び支出の日以後におけるその利息の償還を請求することができる。」と明記されているのである。

 上記手紙の主張はどこから見てもこの民法の規定と矛盾する。
 この手紙の書き手は第3条第4項だけでは説得力に欠ける、と思案をしたフシがある。なりふりかまわずふた股こう薬の補強策を講じたつもりで「第10条の協議に基づき」とわざわざ藪(やぶ)をつついて蛇を出す始末となっている。
 第3条4項は委託業務についての例外規定だが委託業務の一項であることに変わりはない。一方の第10条は契約条項が当てはまらない諸事項について協議するために設けられた例外条項である。
 第3条4項と第10条を併用する神経は矛盾の掛け算みたいに支離滅裂だ。
 おまけにこの「黄線引き工事」を決定した役員某は、Nの忠告を無視して兵庫県住宅供給公社とはなんの相談もせずに独断で施工を強行したのだから、上記の手紙の書き手はウソをついていることになる。
 さらにST団地自治会の役員某が不法駐車対策と宣伝して強行したこの「黄線引き」が「道交法」適用外の団地内道路上における無意味な工事だったことはすでに述べた。
 もうひとつこの手紙の主張には致命的な見落としがある。
 委託事務費には委託業務遂行にともなって発生する間接経費が含まれる。
 しかし、「費用提供」が契約書と矛盾する点はこのさい考慮の外におくとしても黄線引きなどの「駐車場関連工事費用」は業務遂行の過程で発生する雑費とちがって高額である。
 すでに述べたとおりST団地自治会の会計は公社代表らの不当干渉で「どんぶり勘定」となった。委託事務費と自治会費はその区別がつかない。
 ここで「駐車場関連工事費用」を第3条4項の例外条項で処理すれば会計規則の「重要性の原則」に抵触するのである。
 「重要性の原則」には重要性の乏しいものについては簡便な処理を認める原則、逆に重要性の高いものについては詳細な処理表示を求める原則の二側面があるといわれる。
 雑費と異なる「駐車場関連工事費用」に詳細な処理表示が必要なことは言うまでもない。
 しかしST団地自治会の「駐車場管理委託費報告書」の支出欄を見ればわかるとおり委託事務費は支出明細を隠ぺいするために「自治会へ移管」されている。
 いっぽう「どんぶり勘定」の自治会決算報告書では「駐車場関連工事費用」がその支出欄に記載されたとしてもその出処を(委託事務費か自治会費か)特定することはできないのである。 
  

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